しぶんぎ座流星群

お正月ののんびりした空気に、流星群の観察はぴったりなはず。というわけで、2017年の1月3日〜4日未明は「しぶんぎ座流星群」を観察してみましょう。三大流星群の1つに数えられる同流星群の今年の観測条件は良好で、1時間に35個程度の流星が観測できそうです。
 
この流星群の名前の由来となった「しぶんぎ座(あるいはへきめんしぶんぎ座)」ですが、なんと現在は国際天文学連合IAU)の設定した88星座には数えられていません。ではどうなったのかというと、りゅう座の一部として含まれているんですね。りゅう座にはα星のトゥバン、β星のラスタバン、そして流星群の輻射点となっているι星(イオタ星)などが含まれます。
 
しぶんぎ座流星群の母天体はマックホルツ第一周期彗星(96P)などが候補に挙げられ、毎年1月1日〜5日頃に極大を迎えます。そして同流星群は「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」とともに三大流星群の1つとされており、活動が活発なときには1時間に60個ほどの流星が観察されます。なお流星電波観測国際プロジェクトのデータによれば、極大時の最大の出現数を指す天頂出現数(ZHR)は120、明るい彗星の割合を示す光度比は2.1、対地速度は41km/sとされています。
 
さて観測にあたってですが、今年は月明かりの影響もなく好条件といえるでしょう。極大は1月3日の23時頃ですが、観測に適しているのは4日未明の2〜3時間のようです。1月3日は札幌、仙台、関東甲信越、名古屋、大阪、広島、高知、福岡、那覇などで晴れ〜晴れ時々曇りとなっています。残念ながら北陸地方のお天気は悪いようです。年始めの天文ショー、防寒対策はバッチリして望みたいですね!